塾長通信(2月分)-3,-4,-5,-6

塾長通信-3「バカは指摘をする」

その昔、学生の頃ですが、
グループで奥秩父の山々を軽登山していた時のこと。

私たちのリーダーは地図を片手に、山頂に至る
正しい道を探しあぐねていました。

そして、まずはじめに、
以前このルートを歩いたことのあるという
メンバーに聞きました。

「ここは東尾根だよ、今は外れてるから、
尾根道に上がらないと」

と言うので、その意見通り
それまで来た登山道を諦めて、
ガケを登りました。

ところがそこには、尾根道らしい痕跡すらなく、
私たちは落胆しました。

疲労してきた私たちは、それぞれ意見を言いました。

「そもそも今いる場所が分からないのが問題ではないか」

「ガケを急登したのが良くなかったのではないか」

「あのとき現在地を東尾根としたのが違っていたのではないか」

「地図の見方が間違っているのではないか」

「尾根道を探していてもラチが開かない」

私たちはそこから、夜通し歩き通して、なんとか、
山梨県側の県道にたどり着いたのでした。

・・・・・・・・・・・

今回、これを題材にしたのは、

切羽詰まったとき、我々は
起こった事実に対し、批判的な指摘を
無駄に行っていないか?
ということを、ふり返って欲しいからです。

もちろん、今お話しした遭難の一歩手前のような状況に
陥ることはそうはない、と思いますが、
会議で何かと批判ばかり言う人がいます。

これは、一見、積極的に意見を出して
いるように見えますが、
ただの時間の無駄でしかありません。

なぜなら、起こった事実を批判すること
くらいは、バカでもできるからです。

一番難しいのは、その打開策を
出せるかどうかです。

ただ、まだ批判的な人はこう言います。

「なぜ、起こったか分析できなければ、
つまり、原因がハッキリしないのに、
改善策など分からない」と。

しかし、そうでしょうか。

その考えている分析方法じたい、
本当に正しいのでしょうか?

そもそもそんなにすぐに思いつく
対策であれば、実施する段階で
見逃すわけがないはずです。

問題は、予定通りに進まない時に、
必要とする打開策を打ち出せるか、
に掛かっています。

例えば、

予定していた集客が思うように
行かないだったり、

予定していた売上に達しないなど

様々です。

ただ、その事実に対して批判的な意見を
言ったところで改善などされません。

それよりは、どうしたら予定している
人数を集めることができるのか?

どうしたら、予定売上を達成することが
できるのかを考えた方が効率的です。

そして、批判的な人の口癖は、

「なんで、○○なんだ」と言い、
原点を探り粗探しをしはじめるところです。

しかし、打開策にフォーカスしている人は、

「どうしたらこの状況を乗り越えられるのか」
と考え、次の一手、次の一手を生み出します。

そこに、批判的な意見など不要です。

そんな粗探しは、すべてが終わってから
暇なときにやれば済むことです。

ですので、あなたのクリアイティブな
発想に批判的な意見は邪魔になるだけです。

批判的な意見を言う人は、部屋から追い出し、
休暇を取ってもらったほうが上手くいきます。

そして、事後のことをもっともらしく
指摘するコンサルタントめいた人は山のようにいます。

しかし、それは、誰でもできることです。

それより、窮地を切り抜ける打開策を
出せる人の方が大切です。

ただ、打開策など数打てば
いつかは当たります。

ですので、どんな小さなことでも
施策を出し、現実に次々に行って下さい。

その施策の積み重ねが結果、
必ず、大きな成果を生み出します。

その為の質問は、ただ1つ。

「どうしたらこの状況を乗り越えられるのか」

こう自分に質問するよう心掛けて下さい。


塾長通信-4『しつこさ』を支えるもの

もし、あなたが成功を望むのであれば、
もっと『しつこく』なって下さい。

簡単に言えば、すぐに諦めないで欲しいのです。

多くの人は、技術がどうこうという以前に、
心にブレーキが懸かっています。

ある人の例ですが、彼は代理店開拓のために、
ダイレクトメールをやろうと決めたのです。

しかし、なかなか文章が書けませんでした。

書く内容が分からなかったわけでもなく
ダイレクトメールのやり方が
分からなかったわけでもありません。

では何が、ブレーキとなっていたのか?

それは、ダイレクトメールを行うことで
発生するだろうと思われた「クレーム」が
心にブレーキを懸けていたのです。

しかし出してみなければ、何も始まらないので、
勇気をふり絞って、封筒の束を次々に
郵便ポストに投函しました。

その結果、送った500通の内、
14社と契約できたのです。

そして、心配していたクレームは、
ゼロでした。

その方は、あとでこう言いました。

「心配して損した。こんなことなら
もっと早くやっておけばよかった」と。

だから、もし、あなたが成功を望むのであれば、
何も気にすることはありません。

批判や妬みもない人などいません。

別の有名作家は、こうも言っています。

「ネットで叩かれるようになって一流だ」と。

そうなのです。
二流は批判の対象にすらならないのです。

だから、批判されて、はじめて、
知名度が上がったと思えばいいのです。

戦略的な話になりますが、
「敵の設定」というものが、人の
購買心理に影響を与えるのです。

例えば、
サプリを売りたければ、薬を敵にすればいいのです。

他方を批判することで、自分側をよく見せるのです。

だから、批判をいちいち気にしないで下さい。

その批判は、あなたを敵に見立てた相手の手の内です。

そう思えば、批判も大歓迎じゃないですか!

ですので、

もっと、しつこく、貪欲で、そして、
鈍感で、愚かであって下さい。


塾長通信-5「言い訳に利くクスリ」

あなたは、自分に対して言い訳を
していませんか。

・お金がないから
・時間がないから
・他人が邪魔するから

などなど

しかし、それは、本当でしょうか?

例えば、

・お金がないなら、
お金がなくてもできることを、
すべて試してみましたか?

・時間がないなら、
ムダ時間を見つけ出し、少しでも削減しようと、
努力してみましたか?

・他人が邪魔して集中できないというなら、
例えばマックや図書館に行くとか、
少しでも行動しましたか?

これらすべてに言えるのは、
何らかの打開策があるにも関わらず、
あなたがそれを見つけていないだけです。

都合のいい言い訳は誰でもできます。

しかし、それでいいのでしょうか。

言い訳は、何も生み出しません。

でも今は、それを乗り越えて、
あなたが自由に使える時間を、
少しでもうみ出すことです。

第2領域の時間をはじめから
与えられている人など、どこにもいないのです。

あなたは、知恵を使って工夫し、第2領域の時間をうみ出すのです。

いえ。うみ出さなくては、ならないのです。

ピータードラッカーは、だからそうして手に入れた時間こそ、
黄金の時間だと言っているのです。

それから、もう1つ。

このメールを読まれている方は、
非常に優秀な方だと思います。

でなければ、会社から受講に必要な時間と費用を、
出してもらえるはずがないのです。

だから、少しふり返って下さい。

こうして、マーケティングで学んだことを
ビジネスの現場で活用しているかどうかを。

もし、学びを学びで終わらせているとしたら、
それは、非常にもったいないです。

この先、あなたが急成長を望むのであれば、
是非、お勧めしたい方法があります。

それは、未経験なものへの挑戦です。

例えば、FAX-DMをやったことがない方は
1回でいいので、トライして下さい。

または、勉強会講師をやったことが
ない方は是非、挑戦してみて下さい。

たしかに、最初は怖いと思います。

でも、やり終わったあと、驚く程の
成長を感じるはずです。

要するに、10回勉強をするより1回の実践で
得る事のできるものは大きいのです。

私も今でこそ色々な実績がついてきましたが、
当然、はじめは何もありませんでした。

ただ、実践し失敗したことをきっかけに、
大きく人生が変わったのです。

私がみなさん方に教えているのは、
マーケティング思考でしかありません。

つまり、WHAT TO です。

HOW TO いわゆる、ノウハウを身に付けたければ、
実践しましょう。

しかも、大いに失敗することです。

その失敗が、あなた自身のスキルを
格段に向上させることになります


塾長通信-6「完璧主義は犬も喰わない」

完璧を目指しても、まったく虚しい試みに
なってしまうものがあります。

分かりやすい例が、マニュアルです。

通常は、説明書があるのが当然で、
細かく書いた結果、分厚い辞書のようになり
読んでも分からないものばかりです。

それは、自己満足でしかありません。

しかし、「iPad」を持っている人は
分かると思いますが、「iPad」には、
そもそもマニュアルがありません。

iPadのコンセプトのひとつに
「マニュアルがなくても分かる操作性」と
いうものがあります。

結果、マニュアルを作らない代わりに、
3歳の子供でも使える商品をを
生み出しました。

今の時代は、スピードがお金を生み出します。

時間をかけて完璧を求めてはなりません。

「拙速を旨とすべき」~
孫子の名言中の名言です。

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(質問)自分の経験をどのようにビジネスにするのですか?

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こんな質問を頂きましたが、
大切なのはやり方ではなく、基本は、
お金に変えることをビジネスすることです。

その為の第一歩は、相手の手に入れたい願望や
悩みを聞くことです。

マーケッターはこの「訊く」⇒「聞く」を繰り返しています。

「自分の経験をビジネスにすると良い」というのは、
要するに、「訊く」こと、「聞く」ことが、
どんどん浮かんでくるから、
お薦めなのです。

上手くいっていない人は、聞くことをせずに
想像で先に商品・サービスを作ってしまうのです。

つまり、経験のない人が陥るのは、そこです。

それで売れないと嘆きますが、
そんな状況に陥ってしまうのは、
あたり前と言えばあたり前です。

お客様にとって、商品や
サービスはあまり関係ありません。

お客様は、自分の得たいものが、
手に入ればいいのです。

肝となるのは、
「短期的欲求」を把握できるかどうかです。

いかに素晴らしい内容であっても、
緊急性がないものは先延ばしにされます。

ですので、お客様の中にある
短期的欲求にアクセスします。

ただ、その際に注意することは、
お客様のメインビジネスに関連するもの
である必要があります。

なぜなら、企業の短期的欲求に、
強く働きかけるためです。

次に、敵の設定ですが、
ポイントは、その人が信じているけど
不信感を持っているものが、それに当たります。

この、お客様が信じているものを打ち砕くのが、
マーケッターの仕事ということになります。

ですから、マーケッターはその市場に
精通しているバックボーンが必要になるのです。

「自分の経験をビジネスにできる」とは、
そういう意味で、とても重要なことです。

塾生向けメッセージ(2月分)-3,-4,-5,-6

メッセージ-3:ビジネスは、「価値と価値の交換」

これは、もっとも重要なので忘れないで下さい。

ビジネスの基本原則は「価値と価値の交換」です。

あなたが相手が望む価値を持っていれば、お金を払うことなく欲しいものを手に入れることが出来ます。

貨幣が出来る前は、物々交換でした。

お金がなかった時の方が、相手が望むもの分かりやすかったのです。

しかし、今はお金ができたことで相手が望む価値が、分かりにくくなっています。

もし、相手が望むものが分からないときは、物々交換を思い出して下さい。

相手が望むものが分かり、相手があなたに対し交換する価値を持っていなければ、お金を支払ってくれるということです。

それからもう一つ。
これも忘れないで頂きたいことがあります。

それは、あなたの完璧という定義とお客様の望むものは、違うということ。
これも重要なマインドセットです。

そして、お客様は機能の”良さ ”に対し、購入を決めているのではなく、
自分の望む未来を手に入れるために、あなたの商品を購入しています。

もし、あなたがこの事実を無視して機能ばかりに目を向けているとしたら、
それは、本当にお客様が望んでいる未来を最短で到達できるのかをみて下さい。

× お客様⇒商品
〇 お客様⇒得たい結果

そう、お客様は得たい結果を手に入れることができれば、それを叶える商品は何でもいいのです。

もう、商品を売るのは止めましょう。

それよりも、お客様が得たい結果に対して、あなたの商品が、どう役立てるのかを考えれば、購入してもらうことができます。


メッセージ-4「自分でやらずに誰が稼ぐのか」

ビジネスは、行動することです。

ビジネスのスタートは、まず企画を立てること。企画と言っても難しく考える必要はありません。
「やること」を決めることです。

企画を考えるということは、
目的、目標、戦略を決めるのと同時に、具体的に何をしていくのかも考えるのです。
それが、戦術であり、期限・スケジュールになります。
何もしないで、収入を得ることは出来ません。

まずは、営業し仕事を受注することです。
営業が不得意であれば、お客様を誘導する流れを作ることです。

ビジネスはすべて確率論ですから、数を撃たなければカスリもしません。

それは、テストを行い、数字で考えることです。
・ホームページをリニューアルすべきか
・展示会やセミナーをすべきか
・法人FACEBOOKなどSNSに力を入れるべきか
・TELアポを愚直に続けるか

こんな風にまずは、テストで数値を拾い、効率の差を見つけるのがポイントです。
分けることで、あなたのビジネスでは、どこを源泉にしたらいいか、分かるようになります。

それでも今、言えるのは、
新規開拓の場合、人に会うという行為を避けて、ひたすら、名刺集めするのは、やめた方がいい、ということです。

やはり、リストのストックが5名を越えた時点で、アポを取る⇒人に実際に会って話をするという行動をすべきです。


メッセージ-5「相手側から手を差し出される存在に」

ゲーリー・ハルバートという、今は亡き、世界で最高のコピーライターと言われた男のセミナーでの話です。

セミナーの最中、ゲーリーは参加者にこんな質問をしました。

「もし、オレとあなた達がそれぞれハンバーガー屋を始めて、誰が一番売れるか競争したとします。
そしたら、あなた達は、その競争に勝つためにどんな”条件”が欲しいですか?」

出席者の答えはバラバラでした・・・

「隠し味に使う秘密のソースが欲しい」とか、
「最高のハンバーガーを作るために最高の牛肉が必要だ」などなど、

中には、「駅前とかの最高の場所」と言った者もいたし、あるいは、他店と比べて最安値で売ると言う者もいました。

ゲーリーは彼らの提案にたいして、こう答えました。「OK。あなた達にその条件を全部差し上げます。

全部の有利な条件をあなた達に差し上げますが、自分にもにたった一つだけ欲しい条件があります。」

「一体、何が欲しいんだ?」参加者はザワつきました。

彼は答えました。

「オレがたった一つだけ欲しいもの。
それは・・・腹を空かした群衆だよ!」

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私たちは常識に捕らわれています。

商品に理論や機能を求めても、成果にはつながりません。

私たちがやることはただ一つ。

それは、「メイン事業の運営自体に困っている人」を見つけることです。

困っていない人は、いくらいいものでもいらないと言います。

だから、まずは、メイン事業の運営に困っている人を探して下さい。

それが、勝つ秘訣です。

お腹が空いている人であれば、よほどまずいものでない限り、差し出すだけで、相手の方から手を出してきます。

この状態を作ることを意識して下さい。


メッセージ-6「結果と成果、そして完璧の危険な関係」

これからは、結果と成果は違うということを、常に意識して下さい。

そして、何事もまずは、結果を出さなければ始まらない、
まさに「結果にコミットする」です。

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まず結果を出そう
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成果が出ない人は何もやっていない人です。
これは紛れもない事実かと思います。

出した結果が、良いか悪いかは別の問題です。

始めは、成果を目的とするのではなく
結果を出すことを目的としましょう。

成果が出ないと自分には無理ではないかと
思ってしまうのですが、そう考えるのではなく、

結果にコミットするというのは、
小さくてもいいから、結果を出すということです。

そして、その結果が思ったより悪ければ、
修正していくだけです。

もちろんいい結果が出ているなら、
更に出るように修正します。

何もやらない人は、結果が出せていないというばかりでなく、
途中のプロセスを「修正する」「改善する」チャンスを逃している、
ということになります。

これは、たいへん惜しいことです。

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やると決めたことは終わらせること
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自らビジネスを受け持つということは、
他人の監視を受けないということです。

逆に言うと、監視がないから怠けてしまうという事に繋がります。

こうした怠け心に勝たない限り、私たちは絶対成功しません。
その怠け心にどう向き合うかは、重要な話になります。

まずは、朝やることを決めます。
1つでもいいし2つでもいい。
ただし、自分で決めたことは、必ず終わらせること。

やるだけではなく、終わらせる事です。
終わらなければ、寝ない、
そのくらいのコミットが求められます。

そもそも決めていたスケジュールは、
決して無理ではなかったはずです。。

たとえば、
・メールDMの案を作成する。
・見込み客探しのために行くべきセミナーをリストアップする

このように、まずは自分が、何をするかを考えることです。

そして、決めたことは、必ずやる。

人間の集中力は強くありません。

ですが、1日1個でも進んでいれば、成長します。
分からないことが出てきたら、後で専門家に聞けばいいのです。

そしてやらなければ、質問も出ません。
何に躓き何に困っているのかは、やれば出てきます。

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完璧を待つことはない
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私たちが考えたアイデアは必ずしも
お客さまに受け入れられるとは限りません。

そうです、多額の資本と人員を持ったとしても
人間には完璧なものは作れないのです。

だから、完璧を負うのではなく、
リリースまでのスピードと改善を強く意識することです。