メッセージ-19「世の非難を恐れるな、成功はその先に」
先日箱根で行なわれた個人事業者の交流会で、ある人からこんなことを訊かれました。
「今はどんなビジネスが儲かりますか?」と。
私の持っている感覚で言うと、そんなビジネスはないのではないかと。
ただ、成長期に差し掛かっている商品やサービスは、業界が成長しているので、広告費をかけずに、売上を伸ばすことができます。
しかし、儲かるからと言って、そのビジネスが、自分の望まないものだとしたら、あなたはそのビジネスに夢を抱いてやり続けますか。
・株取引、証券取引
・外貨FX、仮想通貨
・ネットワークビジネス
・不動産投資
箱根に集まったのは、個人事業者ばかりですが、みんな、
起業当時、そんな儲け話ありきで起業した人はほとんどいないのです。
また、そんな儲け話に投資した人は、残れないでしょう。
儲け話は、パチンコで言えばフィーバー。
競馬で言えば、万馬券。
そう何度も繰り返すことはありません。
儲け話を探すと言うことは、パチンコの当たり台を常に、探さなければならないということです。
こういう考えの人は、最終的に業績不振で倒産します。
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今のビジネスの再構築
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売り方を変え、見せ方を変えることで、今のビジネスを、次の波に乗り換えるという視点です。
必ず、どこにでも今までの常識の変化を恐れる人がいます。
新しいことに挑戦するということは、すなわち、批判も覚悟しなければいけません。
その上で忘れてはならないのは、成長している企業は、その批判をのり越えたということ。
のり越えた上で、今の地位を獲得しているということです。
では、どうやって、批判をのり越えられるのか。
それは「協力者」をつかむことです。
これは、スタッフや関係者だけではありません。お客様も入ります。
これから、ビジネスの船を出港させようとした場合、
そのビジネスに興味があり、一緒に荒波に乗り出し、新天地に達したいと思えば、その人は必ず乗船します。
しかし、行き先を偽り、皆を惑わせるようなことをするならば、
せっかくの乗船客は、次の寄港地を待たずに降りてしまうでしょう。
あれほど、命を懸けるといってくれたスタッフも、次第に離れてしまうでしょう。
ここで、重要なのは、
1.新規客に乗船してもらうこと
2.既存客に船に乗り続けてもらうこと
3.ファン化して、集客に協力してもらうこと
スタッフや関係者もお客様と同等です。
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『実績』だけが生かせてくれる
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実績がなければ、ただの夢。
妄想でしかなかったのだと評価されます。
ところが、最後の最後にでも実績が上がれば、批判していた人の言葉や態度も変わっていきます。
例えば、
1・ドラックストアの「マツキヨ」
はじめは、彼らのの手法は業界から批判されていましたが、
しかし、今はどうでしょうか。
どのドラックストアも同じ手法をとっています。
2・孫正義氏
はじめ彼は、ADSLを街角でばら撒き、批判と嘲笑をあびました。
ところが、そのパフォーマンスもあって、日本にIT通信インフラが構築されたことも事実です。
リーダーには必ず批判がやってきます。
出る杭は打たれる。
しかし、打たれて引っ込むくらいなら、はじめから世に何かを問うようなことをしなければいいのです。
・ただトラックを配車する係りで終わればいい
・倉庫で一日中フォークリフトに乗っていればいい
何かでありたいなら、尖った杭になることです。
出っ張る杭にならない限り、ビジネスは終わります。
メッセージ-18「行列店ができるわけ」
巣鴨駅から事務所にくる途中の路地をはいったところに、
「日本一のショートケーキ屋さん」というのがあります。
日本一美味しいとされるショートケーキ!!
店の名は、フレンチ パウンド ハウス。
閑静な住宅街のど真ん中にあるのにかかわらず、いつも多くのファンでにぎわっています。
先日ゴールデンウイークの真っただ中に、世の中は外出自粛というのに、行ってきました。
店は喫茶室は閉鎖になっていましたが、持ち帰り用のショーケースはオープンしており、いつもながら繁盛していました。
ここで、面白い現象が出てきています。
おそらく、お店側は何も宣伝などしていないのに、行列をつくらせるほど繁盛しているという、現象です。
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行列ができるわけ
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食べてみると、たしかにおいしい。
クリームは濃厚だけど、口どけがさっぱりしています。
サイズが小ぶりなので、2~3口で食べきってしまう感じです。
それにしても、なんで「日本一」なのか?
絶対的な評価基準があるわけではありません。
資生堂パーラーや千疋屋より、本当に上位なんでしょうか。
そもそも、誰がこのフレンチ パウンド ハウスのショートケーキに「日本一」という称号を付けたのかです。
おそらく、TVや雑誌のグルメ番組・グルメ記事、でしょう。あるいはSNSかもしれません。
店側がみずから名乗っているわけではありません。それは、お店のホームページや店頭店内のPOPなど見ても、そう称しているものは何一つないのです。
では、繁盛の原因は、商品にあるのでしょうか。
・美味しい
・良い材料を使っている
・職人の腕がいい
たしかに、それはそうなんでしょうけど、私が思うに違います。
商品ではないです。
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人は体験に酔う
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私はこれは、「日本一のショートケーキ」という体験をしたい人間の、欲求の現れだと思います。。
日本一のショートケーキを、
・わざわざ訪ねてくる
・並んで買う
・「日本一」のモノを手にする
という体験を売っているのではないかと思うのです。
しかも、銀座や六本木や原宿表参道じゃなく、巣鴨なんですよ。
この感覚が分かりますか?
自分が何かを購入する立場になれば分かります。
どうせなら、その場でしか食べれないものを食べたい。
外出自粛の今であるからこそ、食べたい。
そう思って足を運んだお客様も多かったハズ。
現に私もそうですから。
そして、このケーキはけっして安くないのです。
1個700円くらいするのです。
でも、外出自粛なんだから、少し豪勢にといった感情も生れます。
庶民のプチ贅沢に浸りたい趣きにも、マッチしています。
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商品だけでは魅力はない
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しかし、表面だけ作ったところは上手く行っていません。
例えば、喫茶店で出しているケーキ。
コーヒーを飲むのだから、ケーキも食べるだろうくらいの、クロスセルで提供しているところもあります。
とうぜん、売れ残ります。
そう、ケーキをコーヒーのお伴商品として売っても、売れないのです。
商品にお客様が集まっていると思い対策しているところは、商品力がなくなった段階で上手く行かなくなります。
しかし、
・何故お客様がそこに集まるのか?
・何を求めているのか?
を把握しているところは上手く行っています。
商品は何でもいいのです。
お客様は商品を欲しいのではなく、
1・期待したいという欲求
2・得られる結果
を望んでいます。
メッセージ-17「情報を絞らないとやる気自体も分散する」
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そんな時は掃除する
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もし、あなたがあなたが混乱し、
上手く行かない状態に陥っている場合
作業は一旦止め、掃除をして下さい。
机の上の状態は、頭の中とリンクしています。
机上が雑然としていると、頭も混乱し、集中できません。
上手く行かない時は、色々なところを掃除して下さい。
綺麗にすることで、頭がすっきりします。
ビジネスの成否は、マインドが決めます。
そのマインドが乱れている状態では、結果を引き寄せられません。
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紙に書いてみる
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それから、パソコンではなく
紙に書くのも大事です。
特に企画や計画を立てる時は、なおさらです。
紙に書くと頭が整理されます。
そして、もっと大事なことがあります。
それは、ことあるごとにその計画を人に言うことです。
人に話すことで論理が整理され、またいいアイデアが生れます。
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情報の入り口を絞る
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また、できるだけ、
情報の入り口をひとつに絞ってください。
すると、面白いように、見えてくることがあります。
「青い鳥」現象とでもいうのでしょうか。
探し求めていたものは、意外にすでに、自分の足元に転がっているということです。
たしかに他に求めても求めても
得られなかった、ということはよくあります。
お釈迦さまの悟りに『求不得苦』というのがありますが、あれですね。
ちなみに四苦八苦の7番目にある苦しみです。
お釈迦さまが指摘しているということは、
誰しもが陥るワナだということです。
ですから、ただただ情報を集める
ということから、すぐに脱却しましょう。
そして、情報を取り込むのではなく、
世に広める側になりましょう。
まずは、与える精神で、情報発信を行う事です。
これが積み重なると、かならず、
もっと有用な情報が入ってきます。
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積極的に質問する
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情報をより具体的に絞り込み、ヒントを得ようと思っているなら、
ぜひ積極的に、ヒアリングやインタビューをしてください。
質問の仕方次第で、
(1)すぐに最適な回答を得ることも出来る
(2)いつまで経っても望む回答を得ることが出来ない
という結果が出てきます。
ここから、成果が生まれます。
不景気で仕事が減っている人は、
「なぜ、仕事が減っているんだ。」と考えてしまい
仕事が減っている原因ばかりを探すようになります。
正直、これは時間の無駄。
そんな原因など調べても、問題解決を得ることは出来ません。
では、どのように質問すればいいのか。
「なぜ、仕事が減っているのか」ではなく
・「新規客を増やす方法は何か」とか
・「売上を上げるにはどうしたらいいか」とか、
あなたの得たい結果を得る方法を、相手にずばり聞くことです。
このように検索すると、まったく違った解答を得ることが出来ます。
「回答」ではなく、「解答」です。
入り乱れているモノを、解きほぐしてくれるのです。
机上がスッキリするのと同じです。
そして、他社が手掛けていない策を得ることができます。
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質問する前の準備
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1・始めに、悩みに気づくこと
2・必要な情報を大量にインプットすること
この2つが必要です。
たまに、
すべてを自分で調べることで、仕事をしている気になっている人がいますが、
そんなのは、知っている人に聞けば、1秒で片付くことばかりです。
ただ、これも自分のやりたいことに気づけなければ
最適な質問をすることが出来ずに、
とうぜん的を得た解答は得られません。
それからまずは、その分野に特化して、
大量に情報をインプットし、自分の中に情報を貯蓄することです。
この時間をとることが、「重要なこと」の本質であり、やる気の源泉となるのです。
メッセージ-16「商品を売る前にしておくこと」
マーケティングを完璧に行うと、セールスは不要になります。
ドラッカーの有名な言葉です。
ただ、多くの人はそのことを理解できていません。
なぜか?
それは、マーケティングが奥深いからです。
だからふつう、営業マンは、その奥義に
触れもせず、商品に頼ってしまうのです。
たとえば、
「最高の商品です」
「当社が総力を上げて開発したものです」
「厳選した素材が使われています」
などなど・・
でも、お客さんにしてみれば、店の陳列棚のところで、
商品を眺めているときに、こんなことを言われたら、
何とも思わないというよりむしろ、迷惑なだけですよね。
しかし、売り込む段になると、商品説明になってしまう。
ご存知の通り、
人が商品を購入する時は、2つの理由しかありません。
「欲求」と「悩みの解消」です。
でも、売れない人は商品をアピールしてしまう。
商品アピールは、「欲求」や「悩み」にまったく関係ありません。
お客さんの中で繋がらないのです。
だから、買わないだけでなく嫌がられます。
売れない営業マンは、異業種交流会や展示会に行きますが、
人の名刺が数多く集まるだけで、
・欲しくない人にセールスしても、進展しないのは当たり前
・欲しいかどうか分からない人にセールスしても、時間と労力がムダに懸かる
だけなのです。
そういうことで、最近私が聞いた、
保険のセールスマンの事例を2つご紹介します
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2つの事例
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1.会いたい人を聞き、3年懸かっても必ず会わせる
まずは、相手が望むものを与えるということです。
その人が会いたいと思っている人を聞き、人脈を使って会わせてくれるのです。
その間は、一切保険の話はしません。
よく、5人を経由すれば、会えない人はいないと言われていますが、
それを相手のためにしてあげるのです。
見込み客ターゲットの社長さんというならともかく、有名人、政治家、芸能人でさえも。。
どう思いますか。
お客さんにしてみたら、冗談だろうと思っていたのに、
まさか、自分の会いたいという人に会わせてくれるなんて。。
その人のことが一ぺんに好きになりますね。
2.身の回りの困っている世話をすべてやってくれる
海外での事例ですが、経営者は人材に困っています。
そして、海外なので、従業員は言葉の壁に悩みます。
それを、その保険屋さんはすべて無料で何とかしてくれるのです。
そう、その人がいると、海外への事業展開も安心してできます。
当然、この人も保険の話は一切しません。
でも、生活をしていると保険は切っても切れない関係。
保険が必要な時はこの人に相談するわけです。
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セールスの本質とは
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どうでしょう。この2つの事例。
共通することは、本業の保険の話をしていないということです。
それによく考えてみると、
この2名は保険屋さんでしたが、この方たちは保険以外でも
売れるんじゃないかと、思いませんか?
物流でやったら、スゴ腕の営業マンだと思いませんか。
これが、すなわち、ブランディングです。
お客さんをファン化させる方法です。
ブランディングが大切だと、自分の写真をSNSなどに
出す人がいますが、これは大きな間違いです。
誰も、あなたの写真など見たくないのです。
自分がイケメンかどうかではなく、相手がどうしたらあなたのファンになるかを考えるべきです。
そう、
1・希望を叶えてくれる人
2・悩みを解決してくる人、
それを、あなたがやったとしたら、どうでしょう。
もう、商品を売ることはないのです。
ド師の言うように、
『マーケティングを完璧に行うと、セールスは不要になる』
のです。
お客様があなたのことを
どうしたら信用してくれるのか、
ファンになってくれるか、
を考えてみて下さい。
いったんあなたのファンになった人に
商品を売るのはさほど難しくありません。
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物流マーケティング塾
塾長 江島裕
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