塾生向けメッセージ(8月分)-29,30,31,32

メッセージ-32「パフォーマンスを向上させるには」

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効果的な休息を
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あなたは、24時間365日仕事のことを考えていると思います。
ただ、そういった忙しい人に限って、思うように売上が伸びないのも事実です。

では、なぜこれだけ働いているのに、売上が比例して上がってこないのか?

それは、パフォーマンスが低下しているからです。

これは、スポーツの世界でも同じことが言えます。
世界のトップレベルになると、技術や能力・スキルなど、さほど大きな差はありません。

では、技術や能力・スキルではないとすれば、何が差を生み出しているのか?

それは、休憩の取り方にある、と言われています。
要するに、いくら技術があり能力が高かったとしても、ずっと気を張ったまま高いパフォーマンスを維持できる人など、滅多にいないということです。

必ず、肉体的だけでなく精神的にも消耗し、パフォーマンスは徐々に低下してしまうのです。

しかし、世界トップランクの人は、違います。
本番で最高のパフォーマンスを発揮するため、休憩を重視しているのです。

ですので、もし、あなたが毎日頑張っているのに、なかなか成果に繋がっていないというのであれば、もっと頑張ろうとするのではなく、少しこの休憩について目を向けてください。

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いざという時の習慣の力
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それから、もうひとつ。

あなたは何か習慣を持っていますか?
その習慣は、ビジネスに関係、あるいは繋がるものでしょうか?

もし、あなたが今、ビジネスに関する習慣を持っているとしたら、絶対やめないことです。

・本を読む
・クラシック音楽を聴く
・朝の散歩
などなど

これらの習慣を止めた瞬間、おそらく衰退が始まるでしょう。
というか、その習慣をやめたということ自体、衰退の兆候に違いありません。

では、なぜ、それだけ大きな影響を受けるのか?

それは、習慣化するまでが、一番難しいからです。
なぜ成功できないのかというと、習慣化ができないからです。

強い意志の力ではなく、継続していることが作りだした習慣の力の方が、強いのです。

これは、私にも経験あると思いますが、悪いことを習慣化するのは簡単にできます。

・夜更かし
・深酒
・ギャンブル

それは、楽な方、堕落の方にいけばいいだけだからです。
ボールが坂道を転がるが如しです。

ところが、よい方向に習慣化させるのは、かなりの意識付けが必要になってきます。
緩い坂道を一歩一歩、進むようなものです。
そのため、多くの人は、なかなか習慣化することができず、悪い習慣の方に傾斜してしまうのです。

では、なぜよい習慣化が、人生によい影響を与えるのか?
それは、継続することで、知識やスキルや経験が身に付くからです。

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平凡さの自覚
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私自身のことでどうしようもない話をしますが、もともと私は、それほど器用ではないというのがあります。

小学校・中学校の頃までは、東京の多摩地区に住んでいる、ごく普通の子どもでした。
キリンジのヒット曲「エイリアンズ」というのがあります。あの感じの少年時代でした。
人前でしゃべるとかできなかったし、何しろ恥ずかしがり屋。何をやってもどんくさい感じでした。

よくする話題に、「会社に入って、最初の現場をクビになりました」というのがありますが、部品を10個小袋に分ける仕事でミスをするというくらいの不器用さです。

「今ではそれを克服しました」という訳でもありません。
今ではプラス「忘れっぽい」というのが加算されて、仕事を最後までちゃんとできない状態です。

それから、人と話すのは今でも苦手です。
初対面の人ばかりではありません。
10年来の顔見知りでも、会うのはやはり苦手です。

だいたい、友だちというのがいません。ひとりも。
だから、友だちは「本」ですね。休みの日はだいたい、本を読んでいます。
そのあたりは、子どものころから、ちっとも変っていません。

今年のお盆休みも、わざわざ四国の徳島まで行きましたが、4日間山の中のホテルで本ばかり読んで、物思いに耽っていました。

さて、25歳のときたまたま、仕事として営業マンになりました。
主戦場は物流子会社という位置づけのため、現場主体というところもあり、営業マンというと左遷された感がありました。
とうぜん、モチベーションも上がらず、売れない営業マンでした。
会社からそれほど期待されているという訳でもなく、そのまま50歳になるまで在籍していました。

その間、数限りない失敗に次ぐ失敗の中に、ちょっとだけ上手くいったものが出ました。
それが物流の中でも屈指の成果を上げたように言われるのは、偏に口先が上手く、ウワサを焚きつけては煽っていたからです。

それは、マーケティングに出会って得たワザでした。

マーケッターは「ちょっとイカれたやつじゃないとできない」ということが見えてきて、それなら「できるかも知れない」と思ったことです。
しかも、「ヘンタイ性が増せば増すほど世の中に響く」というマインドセットも掴んで、これは天職だと思いました。

それからは、参考図書を読んでは実践し、勉強会に通っては実践する毎日でした。
凧あげのように、上昇気流をつかんでしまえば、ひとりでにパフォーマンスが上がるのです。


メッセージ-31「今後の成約率を上げる「3つの質問」

あなたは、セールスに対し、どんな印象を持っていますか?
・「いらない」というのに売り込んできて、強引に話を聞かされるもの
・お客様のことには、すべて「YES」と言い、下僕のように気に入られること
でしょうか?

私は25歳のとき、営業マンとしてスタートしました。
しかし残念ながら、先輩方の様子を見ても、営業の本を読み漁っても、だいたい上の2パターン化された人物像でした。

そういった事から抜け出そうと、私が志したのは「マーケッターになること」でした。

要するに、自社のものを売るつけるのではなく、お客様にジャストなものを提案したいと考えたのです。

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時間を懸けて成熟させる
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まして、物流は長期契約がつねです。

そういったお客様に自社商品を強引に売るとどうなるか?
答えは簡単で、信用を失うことになります。

物流ビジネスは、偶発的かつ単発で儲けるのはさほど難しくありません。
ですが、関係性を築かなければ、長期契約は取れません。

しかし、関係性を構築するという視点がない人は、常に新規を追いかける羽目となるのです。

本来、ビジネスとはやればやるほど、顧客リストと可能性が積み上がっていくから、チャンスはいくらでもくるものです。

だからもし、ビジネスを安定させ、かつ年々成長させたいと望むのであれば、信頼を積み重ねるというマインドセットを持つ必要があります。

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3つの質問
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また、あなたは、商品を購入してくれたお客様に、改めてヒアリングを行った経験はありますか?

もし、「やっていません」というのであれば、今後は必須にしてください。

なぜなら、既存客というのは、業界から見たら「見込み客」です。
常時、同業他社から狙われている存在なのです。
ですから、ヒアリングをして、顧客ニーズやウォンツをアップデートしなければなりません。

では、何をお客様に聞けばいいのか?

それには、3つあります。
1.広告元。知るきっかけ。情報の流入経路
2.購入したきっかけ。悩みや願望の存在
3.何の問題が解消されたから購入したのか。オファーや提案の何が一番気に入ったのか

私はこれらを怠ったために、せっかく獲得した新規顧客の7割を、3年の間に失ってしまったのです。
ほんとうに今、思い出しても、苦々しい気分です。

20年前の自分に言い聞かせると思って、恥を忍んで、少し詳しい説明をします。

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広告元(流入経路)
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これはそのお客様が、どの広告を見たことで、あなたの会社の存在を知ったのかということです。

もし、このきっかけとなった媒体がホームページだとしたら、検索サイトに連動型の広告を出せばいいということになります。

更に言えば、その媒体によって、お客様が来たのであれば、
・もっと大きな枠に広告することも
・広告の掲載回数を増やすことも
・同種の媒体に広告を掲載することも
やってみることです。

チラシDMも、新聞広告も同様です。

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購入したきっかけ(悩み)
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これは、そのお客様が、抱えていた悩みから購入したきっかけを知ることです。
そうすれば今後、あなたが市場に対し、どんなメッセージを投げかければいいのかを知ることができます。

それが、「切り口」です。

更に言えば、このきっかけを知ることで、次に、何を提案すればいいのかも見えてきます。

要するにお客様は、商品ではなくその先にある結果さえ手に入れば、商品など何でもいいのです。
これは、重要なマインドセットです。
忘れてはなりません。

商品に拘るのではなくお客様の得たい結果を知ることで、あなたは成約必達のアイデアを掴むことができるのです。

答えは、お客様の中にあります。
その答えを適切に引き出せるかが、マーケッターであるあなたの腕にかかっています。

それも口先のトークにあるのではありません。
信頼構築の上に成り立った関係性がなせるのです。

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何の問題が解消されたから購入したのか(オファー)
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言い換えれば、「購入した決め手」です。

つまり、お客様が抱えていた障害を知ることです。
そうすることではじめて、その障害を抱えているであろう、お客を類推することができるのです。

これも、あなたがいくら考えたところで分かるものではありません。
しかし、お客様に聞けばすぐに答えは分かります。

ところが不思議なもので、自分勝手に考えると100%外します。

たとえばこちらは、ミスが多いとか、コストが懸かり過ぎていると考えていますが、
フタを開けてみれば、前任者が既存業者と懇意にしているとかで、どうしても切れないんだというのが出てきたりします。

そんな!半沢直樹みたいな世界が・・と思うでしょうが、実態はだいたいそんなものです。

だから、なおのこと時間をかけて、じっくり仕上げる必要があるのです。

あとは、その障害が分かってしまえば、

1・「共通の敵」として打ち出すことができます。
2・決め手となったものを最終兵器として、市場を席捲することもできるのです。
3・それだけで、自社商品を変えることなく、成約率を格段に向上させることができます。

このようにして、社業を拡大するきっかけを作るのは、もちろんマーケッターにしかできないワザなのです。


メッセージ-30「フロント商品が未来の売上を構築する」

あなたは収益商品、つまりバックエンド商品をそのまま宣伝するという、セールスをしてはいないでしょうか?

もし、そういう販売戦略を立てているとしたら、フロントエンド商品を中心に据えて構築し直すことです。

私も実は、バックエンド商品ではなく、フロントエンド商品を作ってから、あることに気づきました。

それは、私のメイン商品は物流コンサルティングなのですが、その前段階の価格帯商品を作ったことで流れが変わりました。
ポイントはまず、収益商品(バックエンド商品)に繋げるための集客商品(フロントエンド商品)を作ることでした。

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私の具体的な場合
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私の場合はこうです。
企業向けのコンサルに最後、繋げなくてはいけないので、それを受ける人は、誰かと考えたのです。
いわゆるターゲット選定です。

その時、あることに気づきました。

それは、物流会社の社長らと面談して気づいたのですが、やたらと「ホームページからの問い合わせ」という言葉を耳にするようになったのです。

要は、「営業マンが集まらないのでホームページで集客したい」、ついては「ホームページをリニューアルしたい」、というのです。

多くはかつて、社長みずからセールスをしてきて、現在の業容を築いてきたのです。
それで、そろそろ経営に専念したいので、どこかに代わりにセールスをやってくれる営業マンはいないだろうか?

そういうふうに当初は、人を探していました。

ところが、そんな人は他社で営業担当をしていましたという、”万が一 ”の稀有な存在です。
ですから、いつまでたっても、そういう人は現れないのです。
当たり前です。

それで、営業案件がホームページから、『問い合わせ』というカタチで来るようにならないかと考えたのでしょう。

で、私の方はそのニーズに合わせて、「ホームページを作成する」、あるいは「ホームページをリニューアルする」を、集客商品(フロントエンド商品)に据えたのです。

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思わぬ副産物
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これでひとつの導線ができました。
ホームページ作成という集客商品 ⇒ コンサルティングという収益商品という流れです。

その結果、予想は的中し、「ホームページ作成」からの「コンサル」という事例が出てくるようになったのです。

しかし、もうひとつ、”思いも寄らないこと ”が発生してきたのです。
それは、その「ホームページ作成」の購入者から、物流コンサル先を紹介してもらうという現象です。

つまり、製造メーカーや卸・小売りチェーンといった、その物流会社にしてみたらエンドユーザーである荷主企業の、物流コンサルティングをやってほしいという依頼を受けるというカタチです。

確かに大きい物流会社なら、自社内あるいは自社グループ内に、物流コンサルティング部門を持っているでしょう。
でも、私がホームページを作成したところは、そういう大企業ではありません。

それでも彼らは荷主から、物流改善や物流システムの見直しなどの話を聞かされることがあるのです。
それの受け皿として、まったく競合になり得ないばかりか、紹介したということでパイプが太くなるだろうという思惑から、私に依頼が来るという案件が出てきました。

このようなカタチで物流コンサルティングを受けた結果、MAX半年間で11社にもなったのです。

そうです。
年末に感染症で生死の境をさまよった、あの2015年です。
おそらく過労からくる免疫力低下が、真因だろうと思っています。

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収益商品販売までの流れ
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ほんとうに不思議な現象だと思います。

直接、コンサルティングを提案しても、顧客は得られないのです。
私をしても、ぜったいダメなのです。

だから、ホームページ作成というフロントエンド商品を買ってくれた顧客に、バックエンド商品を売るというセールス導線を考えたのです。

確かにこれだと、打率は低いのですが、年に数社はバックエンド商品が受注できます。

ところが、そうした例よりも、その購入者からその荷主企業のコンサル案件を紹介してくれることの事例の方が、ぜんぜん多いのです。

では、何故、このような現象が起きるのでしょうか?

それは、2つあるのではないかと考えています。

【1つ目】は、ホームページ作成という特別な関係性がもたらすということです。

つまり、ホームページを作成するために、相手は色々なことを私に話さないとならないのです。
私の作成するホームページは、倉庫が何棟あるとか、トラックが何台あるとかは、書かないのです。
・荷主の困りごとをどうやって解決したのか
・荷主の願望をどうやって実現したのか
それをヒアリングで訊き出して、表現しているのです。

【2つ目】は、これもホームページ作成という経緯ですが、
・何が企業の根っことなっているのか
・ライバル社との差別化要因は何か
このあたりを徹底解明していきます。

こうした1つ目、2つ目を通じて、顧客は私との信用していったのです。
おそらく、全裸を見られた感じがしたのでしょう。
それが太い関係性を築いたのでしょう。

ですから、フロントエンド商品を購入してもらったなら、そこから更なる信頼をどう構築していくのかが、大事なのです。
思うに、いちばんいいのは、プロセスの中に入れ込んでしまうことだと思います。

ぜひ、この長期休暇の合間に、
・フロントエンド商品を何にするか? 
・どういうプロセスを内包するか? 
をメインにアイデア脳を絞ってください。


メッセージ-29「タイトルで出すべきこと」

この塾に来て、ものを書いたり、表現したりすることが多くなったと思います。
・ブログ
・メルマガ
・パワーポイント
・YouTube

そこで、あなたは、タイトルについて、真剣に考えたことはありますか?

おそらく、何となく大切だという認識はあるけど、「そこまで考えていない」のではないでしょうか。

しかし、大半の読者やプレゼンの聞き手ははタイトルと冒頭だけを見て、読むか読まないかを判断してしまうのです。

特に、ホームページにおいては、このタイトルだけで80%の人が、ページを閉じて、離脱するというデーターも出ているほどです。

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タイトル考
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タイトル作成には、3つのポイントがあります。

1.不利な部分は言わない
2.一番の見せ場やメリットを出す
3.見せ場を最大化する(ハッタリ)
ということです。

女性に例えると分かりやすいので、この3つを意識して下記を見比べてください。

Aさん:
子持ちバツイチを隠し、奇麗に化粧をバッチリして、一番お気に入りのドレスを身にまとい初対面を迎える

Bさん:
本当の自分を知ってもらいたいと言って、スッピン、パジャマ姿で、初対面を迎える。

どちらが、異性、あるいは同性に好意をもってもらえるか。ということです。

答えは、明白です。

これは、タイトルでも同じことです。

反応が取れない人は、不利なことを言って、予防線を張っていたりとか。

タイトルの中で全てを伝えようとしていたりするから、なかなか反応がとれないのです。

(1)そもそも、タイトルとは、
・全体を伝えるものではなく、
・サブキャッチを読ませること
が最大の役目です。

(2)サブキャッチの役目は、本文を読んでもらうことです。

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タイトルの役目
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タイトルの役目は、上の(1)(2)の、それ以上でもなければ、それ以下でもないということです。

そして、上手く反応が取れない人は、タイトルに荷を持たせすぎています。

そうではなく、すべて小さなステップにすることです。

次に、いいタイトルを作るコツは、
(3)一番おいしい部分を出すこと
です。

そこさえ、抑えてしまえば、今の何倍もの反応をとることができます。

なぜなら、今は、タイトルだけで、その後は見られていない可能性が高いからです。

思うような反応が取れないと悩んでいるのであれば、もう一度、この3つの要素がきちんとタイトルに網羅されているかを見直してみてください。

案外、見当違いなことをしているかもしれません。

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新聞の読み方を想い出せ
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それは、カッコいい専念されたタイトルにしなければいけない、と言う思い込みです。

しかし、これは大きな勘違いです。

なぜなら、読み手は、カッコいい洗練されたタイトルを望んでいるわけではないからです。

では、何を基準にタイトルを考えればいいのか?

それは、お客様の中にある「現実」を文字にすることです。

例えば、新聞を読んでいる人であれば分かると思いますが、
記事を詳しく読む前に、まず全体を流し読みすると、その中でも気になった小見出しが目に飛び込んできますね。

これが、いいタイトルです。

でも、そのタイトルはカッコいいものだったでしょうか。

おそらく、そこまで意識して見ている人などいないのが、現実ではないでしょうか。

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キーワードは何と「単語」
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タイトルは別に、カッコよく作る必要など、一切ありません。

その人の「現実」にある言葉を使い、興味・関心を引き出すことです。

ポイントは、「単語」です。

単語の使い方ひとつで、その人の「現実」になって人の耳目を集めることができる一方、まったく反応がとれなくもなります。

であれば、読者が読みたがっている単語なのかどうかを知ることです。

それを知るには、対象となる人が読んでいるであろう新聞や雑誌、ブログなどを見る事です。

なぜなら、人の固定概念を形成するのは、日常の様々な情報インプットの貯蓄によるものだからです。

だから、その情報源を探る事で、どんな単語を使えばいいのか、そして、何の単語が響くのかが見えてきます。

それをベースに類語辞典で、強い単語に変えて行けばいいのです。
ただ、この際、大きく変えてしまうと、解釈がずれる可能性があるので、大きく離れない範囲で強い単語を選び厳選する事です。

この強い単語を使うことが、目をとめるフックとなってくれます。

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オススメ類語辞典 スマホアプリ
『じしょ君 – 国語と英和辞典 12+
国語と英和和英辞典 Penzo』

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物流マーケティング塾
塾長 江島裕
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塾長通信(8月)-29,30,31,32,33

塾長通信-33「お客が感じるあなたの価値」

こんにちは、江島です。

あなたは、何かを検索する際に、Yahoo!を使いますか?
それとも、Googleですか?

これは、用途により異なるかもしれませんが、

2011年、Yahoo! JAPANはライバルでもあったGoogleから、検索エンジンの根幹を提供してもらうことにしました。

このようにいうと、「Yahoo!って検索エンジンが、主力商品じゃないの?」と思う人もいるかもしれません。

ですが、こう考えていては、ブレイクすることはできません。

なぜなら、お客様にとっては、どこのエンジンを使おうが正直どうでもよいのです。
きちんとした結果を出してくれるかどうかの方が、重要だということです。

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自社をどう見るか
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しかも、ブレイクできない人の特徴は、「自分は、◯◯屋さん」というように業種を固定しがちです。
もっと言うと、「自分は〇〇屋さんだから、あれやこれやに手を出してはならない」というように、自分の価値感で、自分の可能性にフタをしてしまうということです。

ですが、現行のYahoo!を見ても分かるように、商品は検索エンジンだけではないということです。
その証拠に、このYahoo!が身売りした翌年には、売り上げを10%以上も伸ばし、検索エンジンだけが商品ではなかったことを証明しました。

では一体何がYahoo!の商品なのか?
それは、「コンテンツ」です。

・Yahoo!知恵袋
・Yahoo!ニュース
・Yahoo!オークション

など様々なサービスを提供しています。

これは、あなたが携わっている事業も同じだと思います。

仮にあなたが、床屋さんだったとします。

しかし、お客様によってのあなたの商品というのは、「散髪」だけではないのです。

・接客対応
・肩もみ
・居心地
・会話
・雰囲気
・サービスクーポン券

などすべてが含まれてあなたの価値となっているのです。

だから、あなたが散髪の技量だけを売ればいいと考えている間は、ブレイクすることはできません。
最悪、値段の安い競合他社にお客を奪われる羽目となるのです。

しかし、あなたの中で値段以上の価値を、お客様に提供することができていれば、競合がどれだけ値下げしサービスを向上させてこようと関係ありません。
あなたは一切の影響を喰らうことなく、頭ひとつリードするようになります。

なぜなら、あなたは◯◯屋さんではなく、そのお客様にとって願望を叶えてあげることのできる救い主だからです。

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恐るべきカスタマージャーニー
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話の視点を変えますが、あなたは最近何か身銭を切って買ったものはありますか?

私は、自分のお小遣いの大半を、
・本
・サプリメント
に費やしています。

本は言わずもがなですが、サプリは健康のために購入しています。
最初は酵素ドリンクでした。

酵素ドリンクは大病した直後、健康に寄与するものを何かしなければと思い、スポーツジムと同じく、このドリンクを定期購入し始めたのです。

ドリンクを製造販売している会社の社長さんが、健康マニアで、われわれ顧客にいろんな健康情報を、
・ニュースペーパー
・メルマガ
を通じて、発信してくれているのです。

そこには、日帰り温泉の効能や、健康的な食事とかに交じって、薬草やサプリメントも話題になっています。
行ったことはないですが、断食道場もあるようです。

そこで紹介され、気になったサプリメントを購入するようになりました。
といっても、そのドリンク屋さんの商品ではなく、別のメーカーのものです。

今では5種類にもなっています。
中には、輸入されているものもあります。

つい先日、家内に「サプリといえども、飲みすぎはイケない」と言われました。

「確かにそうだ」と思うと同時に、マーケティングをやっているのですぐに気がつきました。
これってある種、カスタマージャーニーなのではないか。

正直言って、サプリメントがどれほど、自分の健康に寄与しているか不明です。
でも、私は健康にこだわっています。
もう2度と、病気で生死の境をさまよいたくないからです。

確かに月1回定期的に、病院の医者つまり主治医に見てもらっています。
でも、病院の医者というのは、私の症状や検査結果については細かい説明をしてくれますが、健康についてはアドバイスしてはくれないのです。

私の傍で健康についてアドレスしてくれるのは、ドリンク製造会社の社長が発行しているニュースペーパー、もしくはメルマガなのです。
もし彼が、自社の酵素ドリンクの良さや効能、お客さんの声だけを発信していたら、恐らくはこうなっていないでしょう。

もちろんドリンク屋さんの社長は自社商品を売るのが目的なんでしょうが、
それよりも、
1・私たち顧客に健康になるための情報をプレゼントするのが楽しい
2・本人はおそらく、余計なお世話とも思っていない
私は彼にお会いしたことはありませんが、
3・彼の意識の中では、私を友人にしている

これに敵うような、マーケティングを私は知りません。


塾長通信-32「最近感じる3つのこと」

最近の私の周辺を傾向をふり返ってみて、3つのことに気づきましたので、話をさせていただきます。

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古いやり方に固執していると再起不可能になる
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1つ目ですが、
過去の成功体験にしがみつく人で、倒産しているケースを多く見かけます。

今は時代が変わりました。

過去のやり方が、まったくといっていいほど通用しないのです。

例えば、住宅を売っている場合。

これまでは、売り家を広告し、お菓子の詰め合わせなどをお土産として配って客寄せし、物件見学会などに参加してもらいます。

ただ、どうなんでしょう。。
昔は、「いつかは戸建て」というフレーズが流行りましたが、今は、戸建てではなくマンションに住む人もいれば、一生賃貸でいいという考えの人もいるのです。

そのように、そもそも昔と今とでは、お客様の思考が変わっています。
しかし、売れない販売者は、昔のやり方から抜け出せず、その結果倒産を迎えています。

私は、物流も同様に変化していると感じています。

もう単純に、QCD:品質・コスト・デリバリーを掲げて勝負する世の中ではではないのではないかと。
提案書で、そこだけ強調していればよい、という時代は去ったのです。

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売れない人に欠けているある要素
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さて2つめですが、
今の世の中、あまりに沢山の情報があり過ぎなのではないかと。

・短期間でもっと新規を増やす
・既存のリピート率を改善し、売上を急増させる
・商品サービスの改善や、市場の見直しでニッチを狙う

セールス・マーケティングだけでも、このように、インターネットや書店などで、色々な情報がそれぞれが「今は○○の時代です」と主張しています。
余計に混乱してしまいます。

販売者は巧妙に、購入者の短期的欲求を刺激しています。
興味を惹き、話を聞いてもらう環境を作っているにすぎません。
なぜ短期的欲求を刺激するのか?

それは、本能では制御できない領域にアクセスしてきているのです。
そしてそれこそ、確かに、鉄板のマーケティング手法なのです。

つまり、世の中には、短期的欲求を刺激するマーケティング手法が、溢れているということです。

そう。
販売者は、流行りのマーケティング手法を活用すれば、売れると信じているのです。

しかし、これも前章にプラスして考えて頂きたいのですが、今の時代は、いい手法やメソッドだけでは売れません。
なぜなら、今は昔と違い、どこを見渡しても、同じような手法やメソッドで溢れかえっているからです。

事実、手法やメソッドは、知れば誰でもできるように設計されています。
しかし、実際に成功できる人は、ごくわずかです。

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仕事を趣味にしている人には敵わない
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私が、マーケティングに出会ったのは、今から30年前のことです。
それは、ある1冊の本との出合いにありました。

その本のことはよく話をするので、もうご存知だと思いますが、『非営利組織の運営』というピータードラッカーの著書です。

それを皮切りに、私は自分の人生の進路が決まったように感じます。

ドラッカー師のマインドセットが、私の人生をよりよい方向に舵を切らせているのではないかとも思います。

師のマインドセットとは何かというと、
・地道なことを好きになれ
・世の中の変だと思うことに、敏感になれ
ということだと思います。

とくに『地道なこと』には、何かを習得するには1万時間くらいかかるというのがあります。
しかし、好きなことをやっている人は、そもそも努力しているとも思っていないので、その何万時間を易々と迎えることができます。

これが3点目です。

師はおそらく、地道なことが好きだったのだろうと思います。
・読書をしたり
・文章を書いたり
それが日課となり習慣化して、知の泰斗と言われるほどの膨大な知識を有したのではないかと。
・趣味が仕事

私がドラッカーを師と仰ぐのは、そういう姿にあこがれているからです。

私は本を読むのはもともと好きでした。
またこうして、みなさんにメルマガを書くために、パソコンの前にずっと座っていても苦になりません。
あるいは、企画を考えたり、ビジネスのことを考えている時間も恐ろしく長いのですが、これもまったく辛くはありません。

かつては、仕事、とくに締め切り間際の課題を、恐ろしいほどの ”意志の力 ”を発揮していました。
でも、今は、”習慣の力 ”で、それをのり越えようと思っています。

要するに、趣味で仕事をやれればそれがいちばん良いと思っているのです。


塾長通信-31「あなたスランプ期に思い出して欲しいこと」

こんにちは、江島です。

新規開拓を成功させたいなら、やるべきことはたくさんあります。

ビジネスというものがそもそも、複数の要素の上に成り立っているからです。
ですから、基本的に、自分ひとりの能力だけではカバーし切れないことを、まずは自覚しなければいけません。

しかし、お金儲けの下手な人は、複数要素やそれらのバランス・外部要因などを意識することはありません。

いいときは、「自分の腕がいいからだ」と自慢します。

ところが、売り上げが下降し業績が悪くなると、「時代のせい」「社会のせい」「運がなかった」と自分以外のところに原因を求めてしまいます。

これではいつまで経っても、「成長の3つの壁」をのり越えることはできません。
・リソースの物理的限界の壁
・事務処理の壁
・品質とコストの壁

また、環境や時代の変化に怯える日々から脱することができません。

では、どうしたら、時代に左右されないビジネスを構築することができるのでしょうか?
それは前提となるものの、バランスと外部要因を知ることです。

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3つの要素の分析から
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ひとつの手立てが、「3C分析」です。

3Cとは、
・Customer(市場・顧客)
・Competitor(競合)
・Company(自社)」
の3つのCの頭文字を取ったもの。

マーケティングで設定した市場環境の取りまく要素を把握するものです。

例えば、事業所設置場所や従業員数や売上といった定量的要素。
こうした比較することのできる要素を、できるだけ多く収集します。

その要素を知ることがビジネスを安定させ、かつ、継続的なビジネスを構築させることなのです。

しかし、お金儲けが下手な人は、自社や自社商品にこだわってしまうため、3C分析のバランスが崩れます。

ビジネスを成功させる人は、常に自分を疑いこの3つのバランスを意識しているのです。

このバランスを意識する上で、どのくらいの比率で販売結果に影響するのかというと、
あるリサーチ会社の発表ですが、
・内部要因47%
・外部要因53%
といった具合です。

これを見て分かるように商品がいいと言っている人が、なぜビジネスを成功させることができないのか? 明確ですね。

半分以上は外部要因が影響しているのです。

ですので、商品がいいというのは、あなただけでなく、競合他社も同じように言っていることなので、
・どれだけ製造原価を懸けているか
・広告宣伝費を懸けているか
の差になりますので、企業としての規模の差になってしまいます。

ライバルより事業規模が小さければ、幾たび戦っても、勝利はおぼつきません。
ランチェスターの法則で言われている通りです。

ここでは、ライバルの状況把握と同様に、市場や顧客の未達願望や拡販余地を推し量ることが大事です。
むしろ、市場の抜け落ちているスポットにワナを仕掛けるものほど、ワクワクするものはありません。

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認知と信頼構築
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もうひとつ、忘れてはならないことがあります。

それは、「常に出続ける必要がある」ということです。
つまり、「露出すること」です。

たとえば、飲食店で一番さびれる要素は、何でしょうか?
・味がマズい
・客対応が悪い
・そもそも立地が悪い
ではありません。

それは、お客様に忘れられてしまうことです。

だから、マーケティング行動として大事なのは、
・商品やサービスを宣伝し続ける
・キャンペーンをやり続ける

つまり、既存客や見込み客に、存在をアピールし続けることです。

私はそれをDMで構築しました。
毎月200社200人に、DMを郵送したのです。
200通のDM発送と電話フォローをノルマとしました。
そのための内容物は、私の手作りでした。

また、年2回のビッグサイトやJILS主宰の展示会出展も行いました。
そのための掲示物、販促物のデザインも、私がアイデアをひねり出しました。
広告代理店もいくつか使いましたが、大きい印刷物を作成したり、イラストを描いてもらうのに活用したに過ぎません。

最終校正と成果物の作成はプロにお願いしましたが、元のアイデアは私がしました。
マーケッターの役目です。
マッチの先っちょくらいの、”なんちゃってアイデア ”で充分です。

でも、プロに考えさせると、どうしても違和感があり、納得の行かない、
・パンフレットやホームページ、あるいは
・展示物
になってしまいます。

展示会は3日間ていどですが、その間ずっと後悔に苛まれます。

また、これら販促活動は、とうぜんお金は懸かります。
私は営業本部長で、かつマーケティング担当部長というポジションでしたので、自分で決済できましたが、それを「よし」とはしませんでした。

内容がお客にウケるかどうか、そればかりが気になりましたし、納得できなければ何度も書き直しました。

マーケッターは、会社の顔をつくり出す仕事です。
それを忘れてはならないのです。


塾長通信-30「あなたの虜にする信者化計画」

こんにちは、江島です。

あなたのお客様は、あなたのファンになっているでしょうか?

もっと言うと、あなたが「右を向けといえば右」「カラスの頭は白いといえば白い」というくらい、お客様のことを
信用させていますか?
盲目にさせていますか?

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漁場と漁船のたとえ
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では、なぜファン化や信者化が大切なのかというと、それがビジネスの根本だからです。
競合他社との競争に、鼻先の差でゴールテープを切るには、ファン化するしかありません。
さらに、普段から頭ひとつ出ている状態にするには、それはもう、信者にするしかないのです。

マーケ塾が提唱している ”市場 ”は、はっきり言って、”レッドオーシャンの中で生きろ ” ということです。
ライバル、しかも半端ないライバルが、ひしめき合う漁場です。

なぜなら、弱小船である私たちは、ライバルの弱い所やすき間を突いて、魚を奪えばいいからです。

実績を出すには、
・網目をすり抜けてくる幼魚
・深夜早朝のタイミングを狙う
など、ちょっと苦労しますが、論理は明確なのです。

さらに、あなたの船を、魚たちが取り巻いていれば、継続的に新規開拓ができるようになるのです。

決してブルーオーシャンではありません。
ブルーオーシャンは、自分で漁場を形成しなければならないので、時間とお金が掛かるのです。

ということは、あなたは新サービスを提供しなければならないわけではありません。

打ち手は次の2手です。
1・他の船より眩しい集魚灯をつける
2・常にコマセを撒く

それに忠実であれば必ず収穫できますが、怠ればお魚は他に行くということです。

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誤るな。気を付けろ
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だから、「他船ではダメ」と言われるような存在になる必要があるのです。

とはいえ、ここで間違えてはならないことが、ひとつだけあります。

それは、他に行って欲しくないからといって、誰もやっていないことに、手を出してはならないということです。

なぜなら、「他ではやっていない=市場がない」と一瞬で変わってしまうからです。

そのことを抑えた上で、他社に勝たなければいけないわけです。

キリスト教が嫌いになったから仏教にきました、~という人はおそらく、まずいません。
仏教の中で宗派や宗旨を変えることはあると思いますが、基本は変わらないのです。

それはなぜかというと、信仰に目覚めたときの対象は、その人によっての由一無二の存在となっているからです。
これは宗教だけでなくビジネスも同じです。

つまり、「商品だけが提供物ではない」ということです。
「人」や「会社」が大事なのです。

塾生のみなさんは私のことを、物流業界では珍しいマーケッターと思っている人も多いと思いますが、実は、倉庫や物流不動産が縁になっていることが多いのです。
入り口が、物流センターを整備したいとか、倉庫を探しているという、依頼に応じてきたケースばかりです。

そういうふうに集まってきたお客様の中から、私がバックエンド商品としているものを買ってもらう人もいれば、バックエンドを買ってくれる人を紹介してくれる人もいるのです。

このあたりの関係性は、前職以来、まったく変えていません。

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リストを増やす
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その結果、いろいろな人と関わるのです。
そして、名刺交換をします。

その結果、どうかというと、交換した名刺をデータ化したものが、5,500リストあります。

ビジネスを行っていることで発生した、成果です。

これをいろいろな場面で、活用しているのです。

・DMを送る
・FAXDMを送る
・メールを送る
・年賀状を送る
・説明会の案内を送る

それでも、コンサルをやらせてくださいとか、塾はいかがですかという、直接にバックエンド商品を売ることはありません。

あくまで自分は「相手の人生を向上させる人」というポジションに立つことです。
情報や知識を「与える」側に立つということです。

目先の売上に捉われていると、「奪う」ということになります。
これだけは気をつけてください。

だから、あなたもお客様にとっての唯一無二の存在になるためにも、商品ではなく人生レベルでお客様の願望を叶える存在になってください。
悩みを解決する存在になってください。

そうすることで、「あなたじゃなければダメ」と言う人に囲まれることになります。


塾長通信-29「セールスを仕掛けるタイミング」

こんにちは、江島です。

「ビジネスは信頼構築が大切だ」と言われます。
具体的には、お客様にとって有用な情報を、無償提供することがそれに当たります。
「与える」と称する行為です。

ですが、同時にセールスを仕掛けなければ、ただ、情報提供しているだけの ” いい人 ” になるにすぎません。
要するに、いつまで経っても、売上ノルマから脱することはできません。

なので、信頼構築しながらも、セールスを行う必要があるわけです。
とはいえ、
・何をしたらいいか
・そのタイミングが分からない
という人がかなり多いと思います。

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タイミングは大切よ!
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しかし、このタイミングをきちんと把握し、セールスなり、マーケティングなりを行なわなければならないのです。
これではいつまで経っても、新規の売上げ要素、つまりキャッシュポイントをつくれず、苦しいままです。

だから、どのようにすれば信頼を積み上げつつ、稼ぐことができるのか?ということを考える必要があるわけです。
つまり、ここで大切なのは、与える回数とセールスするタイミングです。

しかしビジネスが下手な人は、この回数もなければタイミングもなく、当て勘でセールスしてしまいます。
手当たり次第、バンバン大砲を打ち込んできます。

・売れない不動産屋さんとか
・売れない保険屋さんとか
・売れない物流会社の営業マンとか

彼ら彼女らはいつも、一方的にチラシやカタログを押し付けてきます。
しかも、はじめて会ったばかりなのに、所かまわずにです。
だから、嫌われてしまうのです。

あなたがセールスすることで嫌われるか、それとも、喜ばれるかの分かれ目をきちんと弁えているかは、とても大事なことです。

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映画のプロモーション
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事例として、映画の興行成績をつくり出すため、映画会社の打ち出すプロモーションについて説明します。

1.映画とタイアップする商品を送り出す

スポンサー商品をそのまま宣伝販売する方法です。
主役俳優が着る服や、付けている時計や、乗ってる車などです。
映画のごく短いショットで、俳優さんの持ち物などを大映ししたりする方法で、視聴者の脳内に刷り込みます。
レーダーに映し出されないステルス戦闘機から名をとって、「ステルスマーケティング」ともいわれます。

2.出演者に告知をしてもらう

映画公開前に、テレビなどでゲストとして映画の出演者が出て、宣伝するもの。
特に配給会社がテレビ局の場合は、朝の情報番組から夜のバラエティー番組まで1日ジャックする場合もあります。
俳優や女優に、笑いが取れるなどタレント性があれば、なおさら効果は抜群です。
というか、最近の俳優さんや女優さんは、そもそもタレント性がある人材をスカウトし、戦略的に売り出してきています。
まして、映画の主役がとれるくらいの人は、お笑いタレント以上に笑いを取る感性を持っています。

3.予告やメディアで宣伝をする

新聞・雑誌などで宣伝したり、映画館やテレビCMなどで予告編を流したりする方法です。
予告編は、ネタバレの可能性もありますが、ネタバレ部分をコントロールします。
わざとネタバレさせて実は、ミスリードを起こす展開だったりします。
すると、映画公開後に、それで話題が持ちきりになります。
それが、プロデューサーの手腕です。

4.チラシやポスターやパネルで宣伝する

映画館内に貼ってあるポスターや、パネルなどで宣伝をする。
映画館に入って雰囲気を作るツールとしてはとても効果的と言えます。
パネルに、実際に出演者や監督が来場してサインしたものなど、ファンであれば嬉しいの展示物です。
私もたまにそういうのに遭遇すると、携帯で写真を撮って人に見せたりします。
SNSをやっている人なら、とうぜん拡散させるでしょう。

5.試写会などで先に観た人の感想

この効果はそうとうあります。
映画評論家や、映画サイト、一般鑑賞者の忌憚ない意見とか、それを読んで観に行くかどうか、判断する人も多いでしょう。
先ほどのSNSに、ちょっとしたコメントを載せるだけで、それがリツイートされたりします。
映画評論家やマスコミでない一般鑑賞者の感想ほど、影響力のあるものはありません。

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信頼構築のステップ
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マーケティング、あるいはセールス時の信頼構築もこれに倣って、ステップで考えるとよいのです。

例えば、育毛剤など医薬部外品を販売する場合、段階的に順を追って、下記のように行うと良いと思います。

1・こんな成分が発見、育毛に注目されています

2・この成分は、育毛にこんな効果・効能があります

3・当社では、その成分を使った育毛商品を開発中です

4・その商品の開発秘話を、特別にご披露します

5・先行テストでご使用された方々の、感想をお聞きください

6・新商品の発表です!

と、こんな風に5回は情報を提供し続けて、6回目に、商品を売り込むということです。
これが、冒頭で述べた、「回数とタイミング」の答えにもなります。

さあ、あなたの物流商品・物流サービスを、どのように世に出すか。
それをどうやって、受注し売上げに変換していくか。
マーケッターは、映画のプロデューサーと同じなのです。

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物流マーケティング塾・塾長 江島裕
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